池袋ローカルゲートを、ふりかえって

イラスト:織田博子


記事作成:織田博子(記事一覧
食を旅するイラストレーター/マンガ家。
「世界家庭料理の旅」をテーマとして、ユーラシア大陸一周半旅行に行ってきました。
池ブルックリンでは絵と食べるの担当。
公式サイトはこちら

マンガ「世界を旅する母ちゃん 駒込で子育て」(しろいぶた書房)、旅のコミックエッセイ「女一匹シベリア鉄道の旅」、「女一匹シルクロードの旅」、「女一匹冬のシベリア鉄道の旅」「女一匹冬のシベリア鉄道 特製余録」「北欧!自由気ままに子連れ旅」「世界家庭料理の旅(イースト・プレス)出版。


 

池袋ローカルゲートの魅力

池袋ローカルゲートがそろそろ終わろうとしている。

この1ヶ月、一参加者だった私は、この企画に熱中し、人に話しまくり、足しげく通って、いすわって絵を描いたり、人と話したり、子供と遊んだりした。
つまり、ここでダラダラずっとすごした。

この企画のすごいところや、おもしろかったところについて、まとめてみたいと思う。

池袋ローカルゲートとは

 

JR池袋駅東口・びゅうプラザ跡地にできる期間限定(3/8〜3/29)のコミュニティスペース。

池袋界隈の個性あるコミュニティや拠点が日替わりで登場。

池袋ローカルゲートのすごいところ

東京感動線のパンフレット  

1.立地

池袋駅の中(徒歩30秒)の、ふつうはチェーン店とかのテナントが入るようなところ。

アクセスはばっちり、たくさんの人が足早に行き交う場所。

しかもこのご時世、コロナのせいでいろんな生活が滞り、これを書いている3/28(土)は外出自粛要請が出て、西武百貨店、PARCOも臨時休業。

そんなところに、まちの寄合所のような、大学のサークルの部室のような、ゆったりとした雰囲気でいつも開いている。

とつぜん始まるラジオ

2.まちの人が作っている

日本たまごかけごはん研究所さんのしょうゆとたまご

 

コロナの影響で、イベントの開催が自粛になったため、まちの人の物販が中心となっている。

まちの人が手で作った、量販店では見つけられない、愛情たっぷりの品があふれている。

ここに来ると、「あっ、この品、ほしかったけどなかなか買いに行けなかったやつだ」となって、めちゃくちゃたくさん買ってしまう。

スタジオペペさんのアップサイクル製品のバッグ

ここで売ってるのはものではなくて、まちの人の心意気のような気がする。

忘れちゃうけど、ここは池袋駅の中だ。

ツクモルさんのどうぶつホイッスル

3.いつもだれかいる

この日は駒込の人が集まり、ミニ駒込になっていた

一番いいことは、ここに来ればだれかがいて、まちの話をしたり、会いたかった人がいてあいさつできたり、ぜんぜん知らない人に出会えたりするところ。

インターネットでなんでもできる世の中だとみんな思ってた。

でも、このコロナ騒ぎで家に閉じ込められて、「あ、なんもできないや」ってなった。

そんな時に一番たよりになるのは、身近にいて、会えて、話せる人だと気づく。

みんなやっぱり、顔を知ってる人と話したり、遊んだり、仕事をしたいって思ってる。

そんなとき、ここに来れば、話し相手も、情報交換も、新しい友達にも会える。

中島明さんに聞いてみた

ーまだ終わってないけど、この1か月弱を振り返ってどうでしたか。

お菓子を販売している人が、肩が凝ったから、地元の人にマッサージを頼む。
自分の作った作品を販売している人が、他の人の作品を買う。
ローカルでお金がグルグル回っていく感じが面白かった。

池袋ローカルゲートを通じて、豊島区のいろんな街へのゲートを開いてほしい。
まちに行くのは、人に会いたいから行くんですよね。
まちの人との出会いが多く生まれたイベントでした。

eofmさんの服

 

中島さんを手伝っていた、草開さんに聞いてみた

ー一言で表すとどうですか

合コンみたいだなって。まちの人同士がここで出会って、新しいものが生まれていった。

自分自身、このような大規模なイベントに関わるのが初めてだったけど、いろんな人のいろんな面が見えて、それも出会いだった。

あと、差し入れをたくさんいただいて、太りました。たくさん差し入れありがとうございました。

池袋ローカルゲートがあるまちの豊かさ

ふつうは大企業が入るような立地のスペースで、1か月間まちの人が自分たちで場所を作った。

文字通り、手作り。味気ない壁を布で覆い、人工芝を敷いて居心地のいい空間に

10億円の商品が搬入されたり、マスクを作ったり、ラジオを作ったり、まちの人たちの力でとても個性的な空間になっていった。

JRの社員さんたちも、仕事中に見に来るのはもちろん、プライベートでも来ていた。
大人たちが一生懸命、遊んでいるのを見て、子供たちも楽しんで反応していた。

けん玉を全力でする大人と、尊敬のまなざしを向ける子供

まちの人たちが全力で遊んだ場所。たった1か月だったけど、このまちが面白いって一目でわかる空間だったし、
このイベントがこのまちをさらに面白くした、と思う。

池ブルックリンは、豊島区に多く住むイスラム教徒の人たちが食べているものを紹介&販売しました!

南アジアの歯ブラシは、木の根。