ものづくりを通して人を楽しませたい カーン江夏未花さん アフターコロナのまちを創る人たち vol.4

2020年1月から始まった新型コロナ感染拡大防止の影響で、まちは短い間で大きく変化しました。

新型コロナウイルスは、人体の呼吸器系に打撃を与えるだけでなく、
人と出会い、話し、困った時は助け合う、人間同士の交流を破壊していきました

このような緊急事態において、人々は変化を迫られています。

そんな大変な状況の中で、新しい生き方を模索する人、人の役に立つために何ができるか考える人、新しいアイディアを実行する人たちが、まちにいることに気付きました。
「制限こそ、クリエイティブの源」を地で行く人たちの活動を紹介し、応援したい。そんな気持ちでこの連載を始めました。

もしかしたらアフターコロナの世界から見たら、方向違いの試行錯誤があるのかもしれない。
それでも、ウィズコロナの時代を生きる私たちは、もがき、苦しみ、その中で新しいまちを作り出そうとしています。
その記録を残しておきたいと思います。


記事作成:織田博子(記事一覧
食を旅するイラストレーター/マンガ家。
「世界家庭料理の旅」をテーマとして、ユーラシア大陸一周半旅行に行ってきました。
池ブルックリンでは絵と食べるの担当。
公式サイトはこちら
旅のコミックエッセイ「女一匹シベリア鉄道の旅」、「女一匹シルクロードの旅」、「女一匹冬のシベリア鉄道の旅」「女一匹冬のシベリア鉄道 特製余録」(イースト・プレス)


 

「ものづくりを通して、人を楽しませたい」という原点

駒込に、次々と起こる苦難や制限を、豊富なアイディアと素晴らしい行動力で新しい世界を作り上げていく素晴らしいアーティストがいます。カーン江夏未花さん。

カーン江夏未花さん

「インドで出産」「子供の国籍がない?!」…波乱万丈の人生を「なんか私の想像と違うけど、おもしろーい!」という超ポジティブ&パワフルに乗り越えてきた未花さん。

参考記事:トークイベント「気持ちが楽になるこそだて術~インドのびっくり子育て事情~」(2019/9/4)に参加してきました!

しかし、2020年は旦那さんのレストラン「ムガルカフェ」の火事(全焼)、そしてコロナで自身のサロン営業を自粛と、信じられないことが立て続けに起こりました。

参照:ムガルカフェのカーンファミリー(note)

しかし、この状況で「ものづくりを通して、人を楽しませたい」というアーティストとしての原点に立ち返った未花さん。
常に変化していく未花さんの、今を紹介したいと思います。

キャンセルが相次ぎ、サロンを休業。このままでは生き残れない

新型コロナ流行以前はどのような仕事をされていましたか

施術をする未花さん

骨と血管をケアして体の代謝を上げるサロン「エンダモロジーサロンankur(アンクル)」(駒込)の代表として、お客様のお身体の不調をカウンセリングし、マシーンケアとハンドケア、食事アドバイスを通して、元気に自分らしく過ごせる身体作りのお手伝いをしてきました。

トンカチで施術?!骨の位置を正常に戻し、その後マッサージで筋肉の張りをほぐします

 

新型コロナ流行の後はどのような変化がありましたか

サロンにお客様をお迎えするのが当たり前でしたが、自粛要請が出て以来、ご予約のキャンセルが相次ぎ、サロンで施術という今までの形だけでは生き残れない状況になりました。

マスクづくりを通じて、まちの人を楽しませる

苦難の状況にもめげずに、行動を続ける未花さん。
そんな中で、エステとはまったく違う事を始めました。

現在やってみていることを教えてください。

インドの子ども服をマスクにリメイクしています。エステ業だけでは立ち行かない中で、私が出来る社会貢献は何なのかといつも考えています。
主人がやっているムガルカフェを通して、駒込の街の皆様にもマスクをお届けしています。

刺繍がかわいらしい、インドの子供服のマスク

筆者も早速買ってみました。
味わい深い色合いと、さりげない刺繍で、とても個性的です。

1歳の子どもでもつけられるマスク(2020年4月撮影)

※2020/5/25に小児科学会が「2歳未満の子どもにマスクは不要、むしろ危険!」を発表しました。そのため、今は使用していません。

子どもでも嫌がらずにつけてくれるのは、一枚一枚立体で作られている丁寧な作りによるものだと感じます。

コミュニケーションを生むマスク

このマスクについて、未花さんはこう語っていました。

「このマスクを販売しても、エステ業の代わりになるほどの売り上げは立たないの。
でも、このマスクを通じて、いろんな人との出会いがあったことが嬉しかった。」

そして、未花さんはそのアーティスト性を発揮し、「コミュニケーションを生むマスク」を作り出していきます。

ボタンにかけられた布をめくると、ムガルカフェの名物料理「ビリヤニ」が現れるマスク

一般社団法人日本たまごかけご飯研究所さんのキャラクター「たまごん」のマスク

どうしても眠たいけど寝てはいけない場でのみ使う禁断のマスク

こんなユニークなマスクを作り続ける未花さんのものづくりの原点には「人を楽しませたい」という思いがあります。

アフターコロナで作りたいまちについてお聞かせください

「オンラインでもオフラインでも人と人とのつながりが一番大切にされる未来が来てほしい
今までのサロンでの施術業だけではこの先の変化していく社会で生き残れないと考え、施術を必要としている方々の元へ自ら出向くために、インドのオートリキシャーという乗り物で街を移動する予定です。」

(写真下部)インドのオートリキシャー(トゥクトゥク)

こんなかわいらしい乗り物で、インドのおいしいカレーを届けたり、体を作るエステティシャンを運んだりする計画。

ものづくりを通して、人を楽しませる天才

「マスク」や「乗り物」といったものまで、未花さんの「人を楽しませたい、コミュニケーションを作りたい」という魔法がかかると、こんなに楽しいものになります。

困難の時代を、ユーモアとアイディアで乗り切る未花さん。
彼女の背中に勇気をもらい続けています。
くじけそうになったら、ぜひ未花さんに会いに駒込に来てみてください。

カーン江夏未花さんの情報

インスタグラム(@arigatooo3 )では、未花さんのクリエイティビティあふれる写真が見られます!

エンダモロジーサロン「Ankur」のインスタグラムはこちら(@ankur_happy)。

ムガルカフェのインスタグラム(@mughalcafe)もあります。

2020年6月19日から、新生ムガルカフェプレオープンです!

 

この投稿をInstagramで見る

 

Mughal Cafe(@mughalcafe)がシェアした投稿

2020/6/1 エンダモロジーサロンAnkur復活です!

新ムガルカフェ(早稲田)、開店準備中


豊島区を楽しむマガジン「MIOSK(ミオスク)」はこちらで読めます!

vol.2 豊島区の中心でビール愛を叫ぶ

特集「まちの才能をビールであぶりだす」では、「おいしいビールの前では、年齢も性別も国籍も関係ない!豊島区の多様性を、『ビール』という切り口で紹介!」しています。豊島区にあるクラフトビールの工房や、池ブルックリン・プロジェクトのメンバー推薦のお店をご紹介しています。

PDF版はこちら

vol.1 豊島区で羊肉を巡る冒険

文化がチャンプルーする豊島区の面白い人・モノ・食をディープに、カオスに届けるマガジン「MIOSK(ミオスク)」第一号がついに発行されました! 「MIOSK」とは、豊島区にある山手線の5つの駅「目白(Mejiro)」「池袋(Ikebukuro)」「大塚(Otsuka)」「巣鴨(Sugamo)」「駒込(Komagome)」の頭文字をとったものです。 豊島区にかかわりのある有志のメンバーが、独自の視点で発掘した豊島区のおもしろ情報をお楽しみください!

PDF版はこちら