池袋に勤務しているわたしがとても気になっていた企画展「池袋への道」を、23日の祝日にようやく観に行くことができました。
この企画展は東京芸術劇場30周年記念展示会 兼 2020年度豊島区美術企画展となっていて、東京芸術劇場のほか、池袋消防署の裏手にある区立の郷土資料館と雑司ヶ谷の鬼子母神堂の3会場で催されています。
わたしは東京芸術劇場で開催されていた「森山大道」、「戦後池袋~混沌の記憶と子ども」の2展示を観てきました。
記事作成:吉冨太郎(記事一覧)
目白在住/広報スペシャリスト
旅と食と写真をこよなく愛する知命。星のソムリエとしても活動中。
■「森山大道」
Contents
森山大道さんの写真展を無料で観ることができるなんて!
実は、この企画展で一番わたしが注目していたのは、この点でした(スミマセン)。
写真好きの方でしたらご存じの写真家、森山大道さん。「アレ・ブレ・ボケ」という有名な作風にて街を切り取るその写真は、とても印象的です。わたしが写真を趣味として始めたころに真似をしてみましたが、とてもとてもその域に達せず・・・憧れの写真家のひとりです。
主に新宿をモノクロで撮っていらっしゃる印象がありましたが、なんと2003年から西池袋2丁目に拠点を移して活動していらっしゃるのだとか。今回の作品は森山大道さんが池袋を中心に巣鴨地蔵通りや目白駅近くで撮影した作品合計148点が展示されています。
そしてなんと!会場内は写真撮影OK!(三脚やストロボはNG。また動画撮影もNGです。スチール撮影は大丈夫)憧れのDAIDO MORIYAMAの作品と自撮りもできます!
作品はどれも「ああ、森山大道さんの作品だ」と一目でわかる独特のプリント。街の息吹をいたるところで感じられる、素晴らしいものばかりでした。
そして、わが街池袋を舞台に撮影されているものばかりのため「これは、どこだろう?」と考えながら見ていくのも、とても楽しいです。
豊島区に住んでいる方や、学生時代などで池袋やその周辺で遊んでいた方(わたしは埼玉県民でしたので、一番の遊び場所が池袋でした!)にぜひ観ていただきたい、そんな写真展でした。
「戦後池袋~混沌の記憶と子ども」
池袋モンパルナスの灯を受け継ぎ、第二次世界大戦終了後の池袋の風景を描写した絵画やデッサン、彫刻が展示されています。
印象的だったのが、高山良策さんという画家の「池袋駅東口」という1947年製作の作品でした。記録映画で観るような建物の様子がカラフルに描かれています。
駅舎の屋根はシートで覆われていて、終戦から2年経過しても、いまだ物資が乏しく、大変だった様子が伝わってくる絵画です。1946年に書かれたデッサン「池袋駅付近」というものもあり、駅に人が集まっている風景が描かれていました。
今も昔も、池袋駅は人があつまる場所だったことが、このイラストからもわかります。その他、吉井忠さんの「ひとびと」(1948年)という作品も必見です。
図録、買っちゃいました
1階のショップで販売していました。1,900円。これは買っておいたほうが良いかと。資料としてもよくまとまっていますし、森山大道さんのファンの方でしたら、迷わずお求めください。
会期終了間際です。ぜひ会場で実際の作品をご覧いただけると。
展示詳細はこちら
<料金>
無料
<日程>
2021年1月23日(土)~2月28日(日)
<休館日> ※会場によって休館日が異なります
・東京芸術劇場:1/25、2/8、22
・豊島区立郷土資料館:1/25、2/1、8、11、15、21、22、23
<会場>1 東京芸術劇場アトリエイースト、アトリエウエスト
10:00~19:00【入室は18:30まで】
②豊島区立郷土資料館企画展示室(常設展示室闇市模型、アトリエ村模型含む)
豊島区西池袋2-37-4 としま産業振興プラザ7階
9:00~16:30【入室は16:00まで】
③雑司ヶ谷鬼子母神堂(特別会場)
豊島区南池袋3-15-20
9:00~17:00【堂内見学は平日のみ。要予約】