2020 年 1 月 18 日(土)午前 10 時。みぞれ混じりの雨が降る土曜日の午前、豊島区の「みらい館大明」にて豊島区学習・スポーツ課の企画「セントルシアを知るセミナー」が 開催されました。
当初、このセミナーは 2019 年 10 月 12 日(土)に開催される予定でした。それが、その日は東日本に大きな被害をもたらした台風 19 号接近・上陸した日と重なってしまい、 順延となっていました。ついに開催です!!
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記事作成:吉冨太郎(記事一覧)
目白在住/広報スペシャリスト
旅と食と写真をこよなく愛する知命。星のソムリエとしても活動中。
受付
当日に配られたレシピなどの資料たち
会場もセントルシアのグッズで彩られていました
この日の講師は青木マーガレットさん。通称の「マギー」さん、とお呼びした方がよいですね。日本に 4 人だけ、と言われているセントルシア出身で日本に永住権を持つ方。特 に、都内にお住まいの方はマギーさんだけだとか!?
当日は、マギーさんのご主人もパソコン操作担当として参加されていました
豊島区は、2020 東京オリンピック・パラリンピック競技大会にて、マギーさんの出身国 「セントルシア」のホストタウンとして 2019 年 4 月に登録されました。豊島区の学習・ スポーツ課さんが会場設定や集客などを行い、みらい館大明には 20 名ほどの参加者が集まりました。
マギーさんご自身にセントルシアの歴史や文化を説明していただき、その後、マギーさんと一緒にセントルシア料理を作って食べる、という料理教室は大いに盛りあがりまし た!
Contents
セントルシアについて
セントルシアはカリブ海に浮かぶウィンドワード諸島の中にある島国で、国連加盟国です。
外務省のホームページによると、次のような資料があります。
面積:620 平方キロメートル(淡路島とほぼ同じ)
人口:18.1 万人
言語:英語(公用語)、セントルシア・クレオール語
また、東京都教育委員会のホームページでも、紹介されています。
セントルシアは 1979 年に英国自治領から独立し、日本とは 1980 年 1 月に外交関係を開設しています。
マギーさんは「セントルシアは、人口 10 万人あたりのノーベル賞受賞者数が世界一なんですよー!!と教えてくれました。
これまで二人のノーベル賞受賞者(1979 年にノーベル経済学賞受賞の Mr. Arthur Lewis、1992 年にノーベル文学賞受賞の Mr. Derek Walcott)を輩出しています。
また、セントルシアは女性活躍の先進国。女性管理職の割合が 5 割以上の国は世界で 3 カ国。そのうちのひとつがセントルシア(52.3%)なんですって!
※ちなみに日本は 11.1%(International Labor Office, 2015 年)。
・また、自然豊かなセントルシアには、ユネスコの世界自然遺産があります。2004 年に登録された「ピトン管理地域」。2つの火山(標高 743 メートルのピティ・ピトン山と、798 メートルのゴ・ピトン山)は双子の山と呼ばれているそうで、とても美しく、 威風堂々とそそり立つ山です。
セントルシアの文化と自然を紹介いただきました
セントルシアとオリンピック
1996 年アテネ大会で初参加したオリンピック。まだメダル獲得は無いそうですが、2020東京大会での注目選手は走り高跳びのラヴァーン・スペンサー選手。2016 年リオ大会では6 位の成績。2018 年の英連邦競技大会(コモンウェルズゲームズ)では優勝をしています。
豊島区がマギーさんの母国、セントルシアのホストタウンになったこともあり、マギーさん流の「セントルシアの応援の仕方」を、動画を活用しながら教えてくれました。
「セントルシア、ゴー! ゴー!ルシア!ゴー!!」というかけ声を参加者みんなで練習しましたよ!
当日は、複数の新聞社の取材も。記者から英語でインタビューを受けるマギーさん
セントルシア料理教室
この日私たちが作った料理は、マギーさんの名前をいただいた「Maggie’s Mix Plate」(マギーズ ミックスプレート)と「Maggie’s Bouyon」(マギーズ ブイヨン)。
「Maggie’s Mix Plate」(マギーズ ミックスプレート)
「Maggie’s Bouyon」(マギーズ ブイヨン)
これらのお皿以外にも、マギーさんはお手製の「Maggie’s Dumplings」(マギーさんのお団子)を各テーブルにプレゼントしてくれました。(このお団子は青木家でも「取り合いになるんですよ(マギーさんのご主人)」と言われる人気メニュー!)
セントルシアのお料理に欠かせない食材は「青いバナナ」。とっても皮が固くて包丁でむくのも一苦労のバナナなんですが、これをブイヨンやミックスプレートに入れることで 味が引き立つとのこと。楽しみです。
青いバナナの皮を包丁と手でむいていくマギーさん。簡単そうに見えますが、青いバナナの皮は思った以上に硬く、参加者みなで悪戦苦闘しました。
皮をむいた青いバナナは、レモン汁に浸し色が黒ずむことを防ぎます。このひとてまが、 美味しい料理になりますね。
写真で調理の様子をたどります
セントルシアの辛いソースやグリーンシーズニングなどの調味料を振りながら炒めたり煮詰めたり、わいわいガヤガヤみんなで料理を楽しみました。
ついに完成! 待ちに待った試食タイムです!サラダも作ったりして、テーブルに乗りきらないのでは!という量の食事が並びます。いただきます!!
いやぁ、本当に美味しいです。青いバナナはとても良い食感と風味で、クセになります!ブラウンシュガーやオリーブオイルも沢山使っているのですが、味付けはマイルドでさっぱりとした食後感。毎日でも食べられそうです。
マギーさんのご主人から振る舞われたラム酒もご馳走になりました♪ とてもお料理に合います。また、珍しいセントルシアの青い缶ビール「ピトン」も登場。幸せな時間でした。
自分がまだ知らない国を知る一番の近道は「胃袋に聞いてみること」かもしれません。
ホストタウンの区民のひとりとして、頭と胃袋からもセントルシアを知ることができたことは本当に良い機会でした!東京オリパラの時も是非、セントルシアを応援しないと、ですね!!