音食紀行の遠藤雅司さんをお呼びし、料理イベントを開催しました。

イエズス会の宣教師ルイス・フロイスが記した日欧文化比較で当時の日本とヨーロッパの違いを理解してから、 16世紀の日本とポルトガルの料理書からレシピを再現していきます。

遠藤さんの膨大な歴史の知識に基づいた講義が行われました。

真剣に聞く参加者の方たち

戦国時代から江戸時代初期にかけての武将で、有名なキリシタン大名である高山右近の「くじいと」(左)は、牛肉(後世では牛肉の頻度が減り、鹿や猪などの狩猟肉へと移行)を野菜と煮込んだ料理。中南米からヨーロッパを経由して伝わったばかりの唐辛子(高麗胡椒)が入っているのが面白かったです。
「レシピに忠実に作る」ことを大切にしているので、レシピに書かれていない「アクをとる」や「塩を足す」ということはせずに作っていきます。現代人の舌には塩みが足りないように感じるそうですが、私は肉や野菜の滋味を感じました。
また、「マルメロ羊羹」(右)と書かれたマルメラーダは、天正遣欧使節がポルトガルで食べたスイーツで、マルメロ(カリンに似た果物)を砂糖で煮込んだものです。マルメロは冬の食材のため、遠藤さんが冷凍保存してくださっていた貴重な分をわけていただきました。砂糖と水で煮込むシンプルなレシピでしたが、濃厚なコクとねっちりした舌触りで絶品でした。
私が特に印象に残ったのは「くじいと」はポルトガル語で「煮る」という意味を持つコジードcozidoが日本語風になまったもので、ポルトガル料理の日本での再現料理です。材料や文化が異なる中で再現された料理。当時は最新の野菜であった唐辛子や、肉食文化がなかった中での肉の活用を行った料理ということで、高山右近の食への好奇心の高さや異文化を受け入れる懐の深さを感じさせる一品でした。
イベント概要
毎回、大人気の「世界とつながる料理教室」。
池袋の「みらい館大明」で、世界各国のまだ食べたことのない料理と出会ってみませんか?
今回は、去年大好評だった「「食で読む東方見聞録」(著:遠藤雅司さん)出版&マルコポーロ没後700年記念イベント 14世紀のヴェネツィア料理」の遠藤雅司さんのイベントです!
現在執筆中の「戦国メシ」より、くじいととマルメラーダ(マルメロ羊羹) を作れる料理イベントです。
*7月の参議院選挙が第3週もしくは第4週に実施される可能性がございます。
みらい館大明は投票日の当日(日曜日)および前日(土曜日)が、準備のため臨時休館となるため、
参議院選挙が7月第4週に実施となった場合、中止となります。ご了承ください。
メニュー
高山右近の「くじいと」と
天正遣欧使節がポルトガルで食べた「マルメラーダ」
お子さんたちの参加も歓迎です。
世界の料理を作って食べることで、世界の国とその国の歴史も身近に感じることができます。
タイムテーブル
9:45 受付開始
10:00 トーク開始(15分)
10:15 調理開始
13:00 いただきます!
14:00 終了
当日の持ち物
エプロン
筆記用具
うわばき
講師

撮影/五十嵐美弥(小学館)
遠藤雅司(えんどうまさし)
歴史料理研究家。2013年から世界各国の歴史料理を再現するプロジェクト「音食紀行」をスタートさせ、実食イベントやレストランとのコラボレーション、テレビ番組への料理提供などを行う。執筆のほか、テレビドラマや漫画、ウェブコンテンツ、翻訳書などの監修も務める。著書に、『食で読むヨーロッパ史2500年』(山川出版社)、『歴メシ! 決定版』(晶文社)、『食卓の世界史』(筑摩書房)、『食で読む東方見聞録』(山川出版社)、など8作。
運営団体
池ブルックリン
わたしたちが面白がれば、マチはもっと楽しくなる。カオスな豊島区をディープに伝える情報サイト。
豊島区で住む・働く有志メンバー「池ブルックリン」が発信する、豊島区の情報サイト。
「わたしたち自身が、豊島区の面白いところを発見する」スタイルで、楽しみつつマイペースに活動中。
ディープな豊島区の魅力を、楽しく遊びながら発信します。
ウェブサイト「池ブルックリン」
☆こんな方におススメ
・珍しい料理が好きな人
・旅行好きな方
☆こんなメリットがあります
・本格的な家庭料理を作って食べることができます
・異国料理が好きな人たちと交流できます
◆受付開始予定 9:45。10:00にイベントをスタートします
◆一部メニュー変更の可能性があります。
◆キャンセルは3日前の12:00まで対応可能です。
それ以降は材料を確保しておりますので、キャンセルされても全額負担いただきます。ご了承ください。
◆ご参加いただけなかった場合でも、決済処理がされてしまうのでご注意ください